五十肩(肩関節周囲炎)

1.五十肩とは?
五十肩とは肩をぶつけた・転んで肩を打ちつけたなどの原因が思い浮かばないにも関わらず、肩関節の痛みと肩の動きが悪くなってしまう状態のすべてをいいます。その為に五十肩の中には「放っておいては治らないもの」と「放っておいても治るもの」など様々な状態が含まれています。
「五十肩は自然に治る」・・・これはよく聞かれる言葉ですが、このような素人判断は危険な考え方です。
五十肩の中には「放っておいては治らない」場合もある為、肩関専門の医師の診断とその状況に適した運動療法をおこなわないと肩の状態を悪化させてしまう恐れもあるからです。

2.五十肩の対処法
対処法としては「痛みの状態」を基準にして、その時期に合った適切な生活や運動をおこなうことが大切です。

痛みの時

1.急性期
「安静にしていても痛い」
「痛くて眠れない」
対処法A
2.慢性期
「夜間痛はない」
「肩を動かすと痛みがでる」
対処法B
3.回復期
「肩を動かしても痛くは無いけど、動く制限は残っている」
対処法C
※痛みの症状に変化がみられない場合は肩専門医の診察を受けるようにしてください。

対処法A
「安静にしていても痛い」「痛くて眠れない」
この時期は肩の痛みを軽減する事が重要であり、無理に肩を動かすと痛みが悪化・長期化してしまう場合もあります。最も手軽にできることはアイシング(冷却療法)や痛みを抑制できる姿勢をとることが大切で、ぐっすり眠れるようになるまでは痛みを伴った肩の運動は控えましょう。

1. 夜間のポジショニング

ポイント
1.腕全体がクッションなどによって支えられるようにします。
2.力がふと抜け、リラックスできる位置を探します。
3.寝返り時に痛みの出現する場合は抱き枕を抱えるようにしましょう。

2.アイシング

ポイント
1.市販のアイスパックを利用することは効果的です。肩全体を包み込める固まらないゲル状タイプのものが良いでしょう。
2.長時間のアイシングは凍傷の危険性がでてきます。1回につき10分〜15分まで、1時間以上の間隔を開けるようにします。
3.アイシングをしていて肩の痛みが強くなってくる場合は中止をしてください。



対処法B
「夜間痛はない」 「肩を動かすと痛みがでる」
この時期は日常生活動作を肩の痛みが出現する範囲内で工夫して使用していきます。運動に関しては安静にしていて固まってしまった肩甲骨周囲のトレーニングから開始していきます。痛みを伴うトレーニングはまだ行ってはいけません。患部を温めて血流を良くしていくこともこの時期から始めていきましょう。
※肩を温めて痛みが強くなってしまう場合は中止をしてください。

@日常生活動作の工夫
青のラインの内側で生活動作を行います。
両肩より外側での動作
両肩より内側での動作
ポイント
生活の中では両肩の幅より内側で動作を行うように心がけます。面倒くさがらずに動作をいつも身体の正面で行うようにしましょう。

A肩甲骨周囲トレーニング
お腹に置いた手を動かさないように肩甲骨をなるべく大きく回しましょう。
ポイント
肩甲骨を動かせているようで実際は動かせていない場合が良く見られます。始めは鏡などで良く確認をするようにしましょう。

対処法C
「肩を動かしても痛くは無いけど、動く制限は残っている」
この時期は肩のストレッチなどをおこなうと、「痛気持ちよい」と感じられることが多いです。日常生活をためらわずに積極的に動かしていくことが大切です。
両手を組み、手のひらを天井に向けて,伸びるところまで伸ばします。 頭の後ろでタオルを両手に持ち、胸を張りながら左右の肩甲骨を近づけます。 腰の後ろでタオルを持ち、一方の手を天井に向けて伸ばします。

ポイント
呼吸を止めずに20秒〜30秒保持します。痛みが伴う場合は無理をしないようにしてください。
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